世の中の9割を超える企業は、戦略的な旅費規程を導入していません。
どこかにあったひな形か、顧問の税理士が出してきたものを、そのまま使っています。
もし、誰かのアドバイスを参考にして積極的な金額設定の旅費規程を導入してしたとしても
それがいつか税務調査で否認されるかもしれない…、と怯えながらの運用をしています。
旅費規程を戦略的に運用すると、税務面と事務作業効率化の両面で大きな効果を発揮します。
中小企業から大企業まで、有益な効果を発揮することができます。
出張旅費規程を整備した上で支給された日当は、通常の給与とは違って非課税所得として取り扱われます。所得税や住民税、社会保険料を発生させずに会社から個人へ資金を動かすことができるため、中小企業の社長にとって大きな節税効果が発生します。
もし出張旅費規程を作成していなければ、出張日当は給与として扱われ、受け取った個人に税金がかかります。
出張旅費規程を定めていない場合、交通費や宿泊費は領収書に基づく実費精算で、出張者と経理担当者に大きな精算事務負担がかかります。
しかし、簡便な精算ルールとともに出張旅費規程を作成すると、出張者と経理担当者の手間が大きく削減することが可能になります。
出張旅費申請のルールの定め方で業務効率を一気に上げることができます(当社のコンサルティングサービスにアドバイスが含まれています)。
会社が役員に支払う日当は、全額を損金として経費処理できます。
そして日当を受け取る役員は非課税となります。まったく無税で法人から個人にお金が流れていきます。
適用範囲を定める
役職に応じて支給額に差をつけます。従業員用とは別に、役員の旅費規程を定める場合もあります。
主張の定義を定める
距離などによって出張の内容を区別・判断し、またどの交通機関を交通手段として認めるかなどを決めます。
移動距離が「片道100km」を超える出張か、そうでないかによって出張を区分する方法が一般的に多く使われています。
交通費/宿泊費/日当
旅費には、交通費・宿泊費、出張日当などがあります。支給方法は実費精算に限定されてなく、実費精算か定額支給等の方法を選ぶことができます。
出張旅費規程に沿って、出張申請や旅費の精算など社内でルールを定めて、安定した運用を行っていく必要があります。
出張旅費規程の承認
出張旅費規程は株主総会や取締役会等の意思決定機関の承認を受ける必要があります。
支給金額の設定金額の妥当性
旅費の支給金額は、同業種、同規模の会社が一般的に支給している金額と比較して、妥当な金額であるべきです。
出張報告書の作成
出張が業務であった証拠も兼ねて、出張報告書を作成する必要があります。そして出張報告書は社内の旅費申請書と連動して保管管理をしておくべきです。これは日当を支給するための根拠となる証拠を保存しておく必要があるためです。
会社の支出が増える
出張旅費規程を整備する以前と比較して、会社全体の支出が増える可能性があります。ただし、それによる社員の事務効率化などによる経費削減効果も大きいです。
会計事務所は、旅費申請の分別管理はしてくれません。
税務調査で要求書類をすぐに提出できる体制が構築できないのが現状です。
その結果、税務調査で問題点を指摘されることが発生しやすくなるなります。
